軽いフットワークで市民の声を政治に活かします
むとう千里の「はっぴぃ通信」
2011年11月10日 247

主食の自給率が1割以下、食料自給率13%ってどんな国?
 
田植えから稲刈り・脱穀まで…大人も子どもも初体験に戸惑いながらも

 先日、長野県佐久穂町で脱穀作業をしてきました。生まれて初めて、田植えから稲刈り・脱穀までの「コメ作り」体験です。その中で一番印象に残ったのは、稲刈りの時の落ち穂拾いです。刈り残した稲を一つひとつ拾い集めるのです。その作業から、米を育てることへの想いを感じました。

調布の農業…がんばる一方で

 わが町調布もわずかですが、田んぼが残っています。また、畑を中心とした都市農業が健在です。低農薬、有機農業に力を入れている方も多く、直売所で販売される農産物はとても人気があります。また、学校給食の食材にもなっています。

 昨日は、農業委員会の一員として、市内の農地(生産緑地)の調査をしました。その中で、相続によって大きな畑がいくつも宅地化される現実を目の当たりにしました。市内でも有名なおいしいトマトを作っていた畑、ブドウの畑…。一方で、なんとか農地を残し、農業を続けていきたいとがんばっていらっしゃる生産者の方のお話も伺うことができました。TPPの話も「後ろに財界の意向があるのは見え見え」「参加して、だめだったら脱退と言うが、できるわけがない」「農薬だらけの農産物がどんどん輸入されることになる」と盛り上がりました。

日本の食と農業はどうなる

 しかし、こうした生産者の努力や消費者の食卓の安全・安心をいっぺんに吹き飛ばしてしまうのが「TPP」への参加問題です。

 TPP参加で、日本のコメの自給率は1割以下、国民が食べるコメの9割以上が外国産米になり、その結果、食料自給率は現在の39%から13%に落ちると農林水産省は試算しています。世界のどこにそんな国があるでしょうか。しかも、日本の農産物の関税率(平均)は、過去繰り返しアメリカなどの圧力に屈し、現在すでに11・7%と、世界で2番目に低いのです(OECD調べ1999年)。例えばEUは19・5%、お隣の韓国は、62・2%です。

 TPPに参加する国は、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、チリなど9カ国。アジアでは、中国や韓国、ASEAN諸国(東アジア諸国連合)も、インドネシア、タイ、フィリピンも参加していません。農林水産業だけでなく、国民皆保険制度が崩される危険性など、自国の医療、経済への深刻な打撃が懸念されるTPPには参加しないのです。

将来に禍根残さない対応を

 野田首相は、全国各地、さまざまな分野から上がる反対・慎重論を振り切って、TPP参加表明をめざしています。与党・民主党内でさえ多数の反対論があり、まとまらないにもかかわらず、です。
 3月の大震災で甚大な被害を被り、厳しい復興への道のりを歩む東北地方と日本。それに追い打ちをかけるような首相の選択。せめて、議論を尽くした誠意ある対応が必要なはずです。