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むとう千里の「はっぴぃ通信」
2018年11月22日(木)№306
広い駅広、太い道路…50年前の計画は住民の希望を満たすのか
 先日、調布市都市整備部主催の「柴崎駅周辺のまちづくりに関するオープンハウス」が柴崎駅北口で実施され、3日間で約150人、若い親子連れの市民も多く訪れたとのことです。市内の駅の中では規模の小さい駅ですが、近隣住民の関心の高さを感じました。
50年前の計画
 柴崎駅周辺のまちづくりに関しては、京王線の高架化と、駅東の南北に幅員16mの道路整備、駅前広場(南北それぞれに2,500㎡)整備をする都市計画が1969年に決定されました。京王線の高架化は未だに事業化のめどがない中、2016年、東京都と市は今後10年間に事業化する優先整備路線に、南北の道路と駅前広場を位置づけました。
 現在の柴崎駅周辺は、幅員約6mの道路が南北を通り、その道路に張り付いた形で商店街があるという街並み。周りには住宅街が広がっています。計画策定当時とは環境も条件も変わっている中、50年前の計画をそのまま事業化することは、一歩間違えると地域の分断、町壊しにつながりかねません。
西調布駅では
 市内にある国領駅から飛田給駅の5つの駅周辺は、現在事業途中の調布駅以外は、都市計画道路や駅前広場を整備しました。西調布駅は2011年に橋上駅舎、17年に駅北側の駅前広場(2,000㎡)と道路整備が完了しました。新しい駅広周辺地区は店舗を誘導する建築ルールをつくりましたが、多くの商店は店を閉め、建物も住宅などに代わってしましました。西調布駅周辺にあった4商店会のうち2商店会は解散、駅北口周辺のかつてのにぎわいは失われました。駅前整備事業を進める時には必ず「バリアフリーなど駅や道路の利便性や安全性の確保」「にぎわいの創出」がうたわれ、地元住民を巻き込んでの形もとられますが、行政としては50年前の事業計画ありきの取り組みになってしまい、もともとの住民要求とは違う結果になっている現実があります。
住民要求は叶うのか
 柴崎駅周辺の長年の住民要求は、駅東側の”開かずの踏切”による南北交通の不便解消、歩行者の利便性、安全性の確保です。2010年に1万筆を超える署名の要望書も市に提出され、市は踏切解消策として橋上駅舎化について調査し、地元住民との意見交換などに取り組んできました。しかし、オープンハウスで意見を求めていた事業は道路と駅前広場で、説明資料には踏切の解消の課題については全く触れられておらず、これまでの取り組みとの違和感を感じます。
 市は来年度には道路と駅広の事業化を準備するために、年内に住民説明会を開く予定です。本来の要求とは違う方向に進んでいるのではないでしょうか。
 50年前の都市計画で本当に住民要求が実現するのか…今一度、住民要求の原点に立ち返り、柴崎駅周辺のまちづくりを考える必要があるのではないでしょうか。