軽いフットワークで市民の声を政治に活かします
むとう千里の「はっぴぃ通信」
2008年7月3日 186

病棟閉鎖、医師不足、医療崩壊は我が町でも・・・

現実に直面して

 前回のはっぴぃ通信で、開業医の方々との懇談の際に、高齢者の「施設不足と在宅医療」の問題に触れましたが、その直後「夫が入院中の病院で『退院になっても在宅で介護は難しいでしょう。施設への入所を考えて下さい』と言われたが、入所できる施設はあるでしょうか」との相談を受けました。 この方の場合、医療行為が日常的に必要なため、介護保険制度を利用して入所する施設は、介護中心の「特養」や「老健」ではなく、「介護療養型施設」となります。しかし、市内では国領町5丁目にある多摩川病院が唯一の施設で、待機者がたくさんいるとのこと。入所者のほとんどが在宅に戻るのは難しい方々で、「亡くなる方がいると、ベッドが空く」といった状況だそうです。

「介護型療養病床」は廃止

 にもかかわらず、自民党や公明党などの強行で推進されてきたこの間の“医療制度改革”で、国は2012年までに介護型療養病床を閉鎖・全廃するとしています。さらに、同じく長期にわたり医療行為を必要とする患者が入院している医療施設「医療型療養病床」も25万床→15万床に大幅削減するといいます。「半数の人は治療の必要がない」というのがその理由ですが、果たして本当でしょうか。

 多摩川病院で実際に現場で従事している方からお話を伺ったところ、「入所されてる方々は、他の特養や老健では対応できない重症の方ばかり」「他の施設に転換しなければならないが、介護報酬が低すぎて採算が合わず、経営の見通しがもてない」と困惑していました。このままでは、待機者の解消どころか、施設そのものの存続さえ危ぶまれます。

病棟閉鎖

 一方で、医師不足、看護師不足も深刻です。全国各地で「医師がいないために、病院の診療科が閉鎖」「産婦人科が近くになくて、出産するために隣の県の病院に通っている」「小児科がない」などの問題がおきています。調布市でも、ある医療型療養病床をもつ病院では、医師や看護師の確保ができず、100床以上の入院ベッドを閉鎖せざるをえない事態になっています。別の病院でも「医療スタッフの確保は、本当に大変。スタッフが十分に確保できず、基準を下回ると、国の補助金が最高で3分の1カットされる。経営は大変厳しい」「診療報酬もどんどん改定され、高齢者が長く入院すると、収入が減るようになっている」「経営が厳しい中、人材を確保するためにスタッフの条件を良くしたいが、できない」とのことでした。

 厚労省は、各都道府県に削減計画を作らせていますが、東京都は06年比で約7千床増やす計画を策定しました。日本医師会はじめ、各地から療養病床削減に対する抗議の声が上がっています。実態を無視した削減、直ちに見なおすべきです。