軽いフットワークで市民の声を政治に活かします
むとう千里の「はっぴぃ通信」
2008年10月23日 189

視察報告――子どもの発達への支援−国制度の脆弱さを実感

 10月14日〜16日、市議会厚生委員会の行政視察で「子ども発達センター(愛知県豊田市)」に行ってきました。(その他、総合福祉計画・福井県敦賀市、まいちゃん子育て応援隊・滋賀県米原市も視察しました)

子どもの発達への総合支援

 豊田市子ども発達センターは、「子どもの総合的発達援助、家族援助地域援助の療育システムを確立し、発達の遅れのある子どもや、その疑いのある子どもを早期に発見し、治療訓練するために、医療、福祉、保健を統合した地域療育の中核施設としての総合通園センター」を理念に1996年に建設されました。事業内容は、こどもの育ちの相談を受ける地域療育室、診療所、障害別(難聴幼児、肢体不自由児、知的障害児)の通園施設です。一カ所で相談・診断・療育がトータルで受けられるという点が何よりもすばらしいと思いました。

 悩みをかかえる親子が、安心して来所できるように、診療所では、「子どもが怖がらないように医師も看護師も白衣ではなく、普段着で診察しています」との工夫もされていました。

 来所の相談件数は、1日平均16人。毎日通園する子どもは120人。週に1日〜2日通所の登録者数は400人を越えています。

 豊田市の年間出生児童数は約5千人。診療所の年間新患数は、平均613名。当初の予想をはるかに超え、豊田市在住の児童の8%が3歳までに、約10%が17歳までに診療所を受診していることになります。注意欠陥多動性障害(ADHD)など軽度発達障害児などが増加しているとのことです。

調布市でも

 調布市でも同様の状況があり、同センターと類似する施設の調布市立あゆみ学園は、近年、待機児が増えています。市内の幼稚園、保育園の園長先生のお話では、発達の遅れやかたよりが気になる子どもが増えているとのことです。

 調布市は豊田市子ども発達センターの理念とほぼ同様の考えで、あゆみ学園の療育機能に、相談機能を加えた「調布市こども発達センター」を来年の秋開設する予定です。私も開設を心待ちにしている1人ですが、豊田市を視察し、改めて、医療との連携の重要性を感じました。医学的な診断と治療は、発達に不安を抱える子どもと親にとって欠かせません。調布の場合、診療所は予定されていませんが、子ども発達センターの開設で、医療機関との新たな連携強化につなげることが求められます。

国は支援法を見直し改善を

 また、豊田市の担当者は「センターの年間運営費は約7億円。3億円の赤字です。国の定める費用では、全く足りない。法律が悪すぎます」とおっしゃっていました。障害児(者)の福祉は自立支援法によって、利用者の負担が増える一方、国の負担は減らされました。どの子も十分な支援が受けられるよう国は責任を果たすべきです。