軽いフットワークで市民の声を政治に活かします
むとう千里の「はっぴぃ通信」
2009年1月22日 194

保育園事業からの撤退、民営化では「待機児」解消にならない

 17日(土)、「調布市立仙川保育園民間委託説明会」に参加しました。

説明会4回…資料も出ない

 調布市は、昨年10月31日の仙川保育園保護者への説明会で、保育園の民間委託を初めて発表しました。現在直営の仙川保育園を来年4月から、社会福祉法人や企業などの民間事業者に運営委託するとの内容です。保護者のみなさんは、「あまりに唐突。性急すぎる」「民営化ってどういうこと?」「今いる先生は全員いなくなるのか」「なぜ、仙川保育園が選ばれたのか」「子どもたちの保育の質はどうなるのか」などの疑問があがりました。

 そして、仙川保育園父母の会として「保護者の理解、納得が得られるまで、民営化計画を推進しない」「民営化を拙速に進めることを止め、幅広い意見収集と議論を通じて、保育行政のあり方を改めて策定する」ことなどを求める陳情を、市議会に提出しました。12月の市議会厚生委員会で審議され、「市は、もっと丁寧に保護者に説明すべき」などの意見が出され、「継続(審議)」となっています。

 その後2回の説明会が開かれ、17日は4回目の説明会でした。しかし、保護者側から繰り返し要望されている民営化計画にかかわる様々な資料は提供されず、保護者からは「父母にとって、民間委託を理解する土台となる資料が、ない中で、話し合にならない」との意見が相次ぎました。

保育園倒産のリスクが現実に

 保護者のみなさんの不安の声や意見は当然です。

 仙川保育園の民間委託が発表されたちょうど同じ時期、企業(鰍lKグループ)が東京をはじめ首都圏で経営していた保育園約30園が、企業倒産で突然閉園になり、約600人の子どもたちが行き場を失いました。また、そこで働く保育士などの従業員も職を失いました。そして川崎市では1億円を超える保育園運営費(税金)が無駄になるなどの問題がおきました。

 今まさに“民間に任せて競争させることで、保育サービスが拡充し良くなる”と推し進められてきた保育の市場化という路線の危うさ、もろさが露呈しています。

説明責任果たし責任ある施策を

 また調布市は、“民営化で年間5千万から1億円の資金が浮く”“これを新たな保育サービスの実施や新設保育園の誘致・整備などの事業に充てる”といいますが、同じ認可保育園なのに、5千万円の差が出るのは何か。5千万円浮かせることで失うものは、保育の質であり、賃金など保育現場で働く人々の処遇ではないのか。

 仙川保育園の運営を民間事業者に委託するよりも、そのまま直営で維持しながら、その民間事業者に新たな保育園を作ってもらうよう誘致する方が、都内最悪の水準で200人を超える「待機児童」を抱え、その解決が求められている調布市としてふさわしい施策ではないでしょうか。