軽いフットワークで市民の声を政治に活かします
むとう千里の「はっぴぃ通信」
2010年8月19日 215

トキメキました「人とトキが共生できる島づくり」

 今年の夏は、暑い日が続いてまさに「猛暑」、自然の人間への警告のようにも思えます。みなさんはどんな夏をお過ごしですか。私は、家族で新潟県佐渡市に行ってきました。佐渡といえば、海の美しさと金山、そしてトキ(朱鷺)のすむ島で有名です。

 トキといえば今年に入って、トキ野生復帰ステーション(順化ゲージ)にテンやイタチなどの野性動物が進入しトキを襲ったとのニュースは記憶されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。トキに会いにトキ保護センター内にあるトキの森公園とトキ資料展示館へ行きました。トキは真っ白な身体、翼や尾羽などの裏側は朱鷺色とよばれる独特の淡橙赤色、全長75センチの美しい鳥です。飼育されているトキを見ることができましたが、本当に素敵でした。
 
 そもそも日本にいたトキは、人間が住む場所のすぐ近くで暮らす里の鳥でした。トキがまだたくさんいた頃は、トキが餌を採るために田に入り早苗を踏み倒してしまうので、農民は害鳥として嫌っていたようです。明治時代になって一般の人々も狩猟ができるようになったため、トキは次第に人里では暮らせなくなり、山の中へ、人の暮らしから離れたころへと追い詰められていきました。そして、昭和40年代になると、日本でトキが残っているのは、能登半島と佐渡島の山中だけとなってしまいました。日本産のトキは、2003年に「キン」という佐渡の保護センターで飼育されていたトキが死んでいなくなりました。現在は同じ種類のトキを中国から譲り受け飼育、国、県、市をあげての野生復帰に向けた取り組みがされています。

 とりわけ地元佐渡市では、「人とトキが共生できる島づくり」を環境政策の基本とし、「生きものを育む農法」(農薬や化学肥料を削減するだけでなく、生きものが暮らしやすい水田環境を作り出す)を奨励、トキの食べる餌の棲む水田作り、市民参加のビオトープ作りをするなど、里山の再生、町ぐるみでの環境づくりを行なっています。
 そして、06年に飼育してきたトキが100羽を超え、08年に第1回放鳥を実施、09年第2回放鳥、そして今年の繁殖期はこれまで放鳥してきた中から6組のカップルが誕生し、31年ぶりに野生化での産卵が確認されたとのことです。毎年、一歩一歩の前進、自然界での孵化実現が待たれています。
 
 人と自然との共生が、トキという鳥を真ん中に取り組まれている島、もう一度訪れたい、その時は、大空を飛んできるトキが見たいと思いました。そして、わが町でも、多摩川・野川や田畑、里山の風景、大切なものを次の世代に引き継ぎたい、豊かにしたいと思いました。