軽いフットワークで市民の声を政治に活かします
むとう千里の「はっぴぃ通信」
2010年10月7日 219

今年のノーベル賞、不妊で悩むカップルに大きな励まし

 10月4日、今年のノーベル医学生理学賞は、ロバート・エドワーズ英ケンブリッジ大名誉教授(85)に贈られると発表されました。受賞理由は「体外受精技術の開発」。1978年に世界初の体外受精による子を誕生させ、技術の発展に尽力した功績が認められました。

不妊治療に欠かせない技術

 世界のカップルの10組に1組が不妊で悩んでいるともいわれる現代、体外受精によって子をもつ道が開けました。世界では計400万人が誕生。日本では、全国に500以上ある不妊治療クリニックが実施し、20万人超が誕生、新生児の50人に1人はこの技術で誕生しているとのこと。

 私の周りにも、体外受精で出産された方、それでも出産に至らなかった方がいらっしゃいます。ある女性は、長年不妊治療を続けた末にたどり着いたのが体外受精。彼女は、この治療で初めて不妊の原因が分かり、体外受精でなければ妊娠しなかっただろうとのことでした。

 「子どもがほしい」の思いはごく自然なものです。しかし、簡単にはいかないとなった時…デリケートなことだけに、夫婦間でも、まして他人には相談しにくく、悩み苦むことに。

 今ではマスコミなどで不妊問題が取り上げられることが増えたり、行政の支援策も打たれるようになり、不妊症で悩む方々を応援する体制が少しずつ広がっています。今回のノーベル賞受賞の発表は、こうした流れを後押しするものになってほしいと思います。

求められる行政の支援

 一方で、体外受精などの不妊治療は、医療保険外のものが多く、体外受精も保険外で、1回30万円から50万円かかると言われています。精神的な苦痛のうえに、多額の治療費は大きな負担です。先に述べたように不妊治療に対する行政の支援策はありますが、まだまだ不十分、誰もが利用できる治療にはなっていません。医療保険の対象にするなどの費用面の支援、カウンセリング等での精神面の援助など、さらなる支援策の充実が求められています。
 


 体外受精とは
卵子を卵巣から取り出し、培養液の中で精子と受精させ、その受精卵を子宮に戻して妊娠させる不妊治療。排卵時に合わせ、精子を特殊な器具で直接子宮内に入れる不妊治療は人工授精と呼ばれる。

 不妊症とは
日本では、健常に性行為があって2年間妊娠しない場合を不妊症と定義しています。

 東京都特定不妊治療費助成制度

東京都は、高額の治療費がかかる特定不妊治療(体外受精・顕微授精)について、医療保険が適用されない治療費の一部を助成しています。

治療1回につき15万円を上限額として、1年度(4月1日から翌年3月31日まで)当たり2回を限度に、通算5年度(期間が連続している必要なし)まで申請することができます。詳しくは東京都にお問い合わせください。